先輩剣士の初稽古までの日々
研ぎ澄まされていく己の心を楽しむ
入会7年目、現在は居合道初段となったNさんに、
居合を始めるまでについてお聞きしました。
座技の稽古をするNさん
居合に出会って、剣新会に入会してから早7年半になります。
居合を始めたきっかけは、1年ほどの野外土木作業から屋内の事務作業に復帰した際、過酷な肉体労働で10歳ほど若返った身体年齢を少しでも維持するため。
何事も飽きっぽい性格なので、ジム通いやジョギングでは「どうせ続かない」と思っていたところ…
たまたまネットで「居合」の文字が目に止まり、更に検索したところ、自宅のすぐ近くに稽古場が!
元来、歴史好きで、特に戦国~幕末のドキュメンタリーや映画、ドラマや漫画等々はよく観ていましたし、某時代村の関係会社出身でもあり、非常に好奇心をくすぐられ、早速お問い合わせ。
世界的に評価が高い日本古来の武器にして芸術品である「日本刀」。
日本人として生を受けたからには、日本刀の扱い方を学びたい、運動不足の解消も兼ねられればと思いましたが、柔道と空手を学校の授業で習った程度で、武道に関してはド素人。
しかし、ご近所の中学校の体育館(武道場)で行われている稽古を見学してみると…
老若男女を問わず、熱心に稽古をされており、指導されている先生や稽古場の意外にフレンドリー?な雰囲気に安心し、即日入会。
入会直後はジャージと借り物の木刀でしたが、程なく稽古着と模擬刀を揃えて、格好だけは「なんちゃって侍」(笑)
無級からの昇級、初段への昇段までは早い段階で進めましたが、以降は暫く停滞中。
年に数回開催される各種大会で、納得する戦績?を残すまでは、昇段試験などまだまだ…と勝手に決めております。
仕事や私事も忙しく、なかなか大会に参加できず、もちろん納得できる結果も出ていないため、未だ「道場の末席を汚しているだけでがんす(byたそがれ清兵衛)」
刀で斬りかかってくる敵に納刀状態から対処するという、現代社会においては99.99%ありえない場面を想定しての稽古ですが、むしろ仮想敵は「自分自身」!
毎週(最近はほぼ隔週ですが)日曜日、板橋区屈指の剣客、T先生の親切丁寧なご指導のもと、日頃の生活で邪心・邪念にまみれた自分自身を仮想敵にして、「斬るべし!斬るべし!斬るべし~っ!(by猫侍)」
今はただ、日々の稽古で己の心・技・体が日本刀のように研ぎ澄まされていくのを楽しんでいます。